2011年08月06日
税務調査がやってきた!
「所長、税務署から調査の件で電話が入っております」
「ナヌ? 個人で税務調査なんてほとんど無いって聞いてたのに・・・要件の聞き間違いじゃないの?」
「いえ、確かに税務調査と言ってました・・・」
「ナヌ? 個人で税務調査なんてほとんど無いって聞いてたのに・・・要件の聞き間違いじゃないの?」
「いえ、確かに税務調査と言ってました・・・」
とりあえず税理士に電話。
「まさかそんなことあるわけないじゃないですか(笑)。事務員さんの勘違いですよ。おそらく何かの確認か問い合せでしょう?」
ここまで自信タップリに言うなら安心か、そう思って税務署に電話してみたら、やっぱり税務調査だという。
「税理士さんの話では、個人の税務調査はかなり確率が低いと聞いていますが、どうしてウチが選ばれたのですか?」
管内では年間8万件の確定申告があり、そのうち約300件が調査されるとのこと。0.4%の確率。ただし、8万件のほとんどはサラリーマンなので、実際にはもう少し確率は高くなるらしい。
仕方がないので1週間後にアポを入れた。
税理士と話し合った結果、今回の調査はそれ自体は悪いくじに当たったようなものだが、所得隠しをしているわけではないので、それほど大きなリスクではないと判断し、別途報酬の発生する立会はお願いしないことにした。
まあ、こちらも役人との交渉はプロなので、そうそう言いなりになるつもりもない。いざとなったら審査請求でも何でもやってやる。それに、考えようによってはこれも貴重な経験だ。滅多に来ない税務署がわざわざ来てくれるのだから、この機会に税務の勉強と話のネタを仕入れてやろう。
当日。
朝10時に税務署職員が来訪。
こちらが名刺を差し出すと、向こうは身分証明書を提示したのみ。名刺は渡さないものらしい。
過去3年間の申告書と添付資料はすでに用意してある。空き机をあてがって、調査開始。
午前中は事業の概況の聞き取り調査。
白色申告の時の売上帳簿の数字が微妙にズレていて、どこが原因かなかなかわからず焦る。
確かに合わせて申告したはずだと思い、ひとつひとつ見ていくと、最後の集計行が一行だけ足されていなかったのを発見。売上の数字は確からしいということになった。
昼休み前に、過去の領収書を出しておくように言われる。
午後は経費のチェック。
サウナ代が経常されていることについて、尋ねられた。
「これはJCで40周年記念の40キロウォークというのをやり、その懇親会をサウナのある宴会場でやった時のもの」
JCがどのくらい仕事に関わっているかについても聞かれたが、顧問先の中に何社もJCメンバーの会社やそこから紹介された会社があることを話すと納得した様子。
ゴルフのプレイ代についても尋ねられた。
「本当はテニスの方が好きでやりたいのですが、JCの付き合いなどで仕方なくゴルフは始めたのです。最初はどうせ付き合いだからと適当にやっていたのですが、それじゃ勿体ないし、ある程度上手にならないと誘って貰えない場合もあるのでゴルフスクールにも通うようになりました」
その他、ネット接続料金や携帯電話代、車両費などの家事案分費について聞き取り。正直、大雑把に分けているだけだが、本当なら車両の走行距離を測って算出するのがいいらしい。正直、そこまでの手間暇かけてまで、経費にしようとは思わないだろう。追徴したければどうぞ。
午後4時少し前に調査終了。
総括としては、概ね適正だが、一部問題もあるとのこと。
詳しくは持ち帰って上司と相談の上、修正申告などが必要な場合にはまた連絡するという。
そして、翌日すぐに電話が掛かってきた。
とりあえず修正申告は必要ないが、以下の点について指摘があり、今後改善して欲しいとのこと。
・現金出納帳を付けていないので、個人のお金と事業のお金が明確になっていない。今後は事業主貸借で処理せずに、現金勘定を付けるように。
・少額だったので、今回は訴追しないが、ゴルフ用品の購入費については付き合いゴルフだったとしても経費としては認められないので、今後注意すること。
・家事案分費についても、線引きの難しい部分はあるが、明らかにやりすぎであれば修正申告の対象となるので、妥当な範囲で処理すること。
今回の税務署職員は、少し話してみてすぐ分かったことだが、特に悪意は無かったと思う。
職務に忠実に取り組んでいる感じがした。
悪意のある相手とやり合うのは疲れる。
そういう点では、今回の担当者は悪くなかったと思う。

「まさかそんなことあるわけないじゃないですか(笑)。事務員さんの勘違いですよ。おそらく何かの確認か問い合せでしょう?」
ここまで自信タップリに言うなら安心か、そう思って税務署に電話してみたら、やっぱり税務調査だという。
「税理士さんの話では、個人の税務調査はかなり確率が低いと聞いていますが、どうしてウチが選ばれたのですか?」
管内では年間8万件の確定申告があり、そのうち約300件が調査されるとのこと。0.4%の確率。ただし、8万件のほとんどはサラリーマンなので、実際にはもう少し確率は高くなるらしい。
仕方がないので1週間後にアポを入れた。
税理士と話し合った結果、今回の調査はそれ自体は悪いくじに当たったようなものだが、所得隠しをしているわけではないので、それほど大きなリスクではないと判断し、別途報酬の発生する立会はお願いしないことにした。
まあ、こちらも役人との交渉はプロなので、そうそう言いなりになるつもりもない。いざとなったら審査請求でも何でもやってやる。それに、考えようによってはこれも貴重な経験だ。滅多に来ない税務署がわざわざ来てくれるのだから、この機会に税務の勉強と話のネタを仕入れてやろう。
当日。
朝10時に税務署職員が来訪。
こちらが名刺を差し出すと、向こうは身分証明書を提示したのみ。名刺は渡さないものらしい。
過去3年間の申告書と添付資料はすでに用意してある。空き机をあてがって、調査開始。
午前中は事業の概況の聞き取り調査。
白色申告の時の売上帳簿の数字が微妙にズレていて、どこが原因かなかなかわからず焦る。
確かに合わせて申告したはずだと思い、ひとつひとつ見ていくと、最後の集計行が一行だけ足されていなかったのを発見。売上の数字は確からしいということになった。
昼休み前に、過去の領収書を出しておくように言われる。
午後は経費のチェック。
サウナ代が経常されていることについて、尋ねられた。
「これはJCで40周年記念の40キロウォークというのをやり、その懇親会をサウナのある宴会場でやった時のもの」
JCがどのくらい仕事に関わっているかについても聞かれたが、顧問先の中に何社もJCメンバーの会社やそこから紹介された会社があることを話すと納得した様子。
ゴルフのプレイ代についても尋ねられた。
「本当はテニスの方が好きでやりたいのですが、JCの付き合いなどで仕方なくゴルフは始めたのです。最初はどうせ付き合いだからと適当にやっていたのですが、それじゃ勿体ないし、ある程度上手にならないと誘って貰えない場合もあるのでゴルフスクールにも通うようになりました」
その他、ネット接続料金や携帯電話代、車両費などの家事案分費について聞き取り。正直、大雑把に分けているだけだが、本当なら車両の走行距離を測って算出するのがいいらしい。正直、そこまでの手間暇かけてまで、経費にしようとは思わないだろう。追徴したければどうぞ。
午後4時少し前に調査終了。
総括としては、概ね適正だが、一部問題もあるとのこと。
詳しくは持ち帰って上司と相談の上、修正申告などが必要な場合にはまた連絡するという。
そして、翌日すぐに電話が掛かってきた。
とりあえず修正申告は必要ないが、以下の点について指摘があり、今後改善して欲しいとのこと。
・現金出納帳を付けていないので、個人のお金と事業のお金が明確になっていない。今後は事業主貸借で処理せずに、現金勘定を付けるように。
・少額だったので、今回は訴追しないが、ゴルフ用品の購入費については付き合いゴルフだったとしても経費としては認められないので、今後注意すること。
・家事案分費についても、線引きの難しい部分はあるが、明らかにやりすぎであれば修正申告の対象となるので、妥当な範囲で処理すること。
今回の税務署職員は、少し話してみてすぐ分かったことだが、特に悪意は無かったと思う。
職務に忠実に取り組んでいる感じがした。
悪意のある相手とやり合うのは疲れる。
そういう点では、今回の担当者は悪くなかったと思う。